【ネタバレ】『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』【終わりの始まり】

Fast X 映画

こんにちは。漫画大好き編集者のグルリンゴ(@entame13423)です。

今回ご紹介するのは、本日5月19日に公開された『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』です。

がっつりネタバレありですので、未見の人はご注意を!

『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』(ネタバレ)

個人的星取

4.0 壮大な前編。終わりの始まり。

映画.com 星取

2023年5月19日現在 
☆:4.3
レビュー数:10

スタッフ・制作陣

◎監督
ルイ・レテリエ
◎脚本
ジャスティン・リンダン・マゾー
◎出演者
ヴィン・ディーゼルミシェル・ロドリゲスタイリース・ギブソンリュダクリスジェイソン・モモアブリー・ラーソンナタリー・エマニュエルダニエラ・メルヒオールサン・カンリタ・モレノ

あらすじ・概要

2001年の第1作から数えて22年、メガヒットシリーズへと成長した人気カーアクション「ワイルド・スピード」のシリーズ第10作。

パートナーのレティと息子ブライアンと3人で静かに暮らしていたドミニク。しかし、そんな彼の前に、かつてブラジルで倒した麻薬王レイエスの息子ダンテが現れる。家族も未来も奪われたダンテは、12年もの間、復讐の炎を燃やし続けていたのだ。ダンテの陰謀により、ドミニクと仲間たち“ファミリー”の仲は引き裂かれ、散り散りになってしまう。さらにダンテは、ドミニクからすべてを奪うため、彼の愛するものへと矛先を向ける。

「トランスポーター」シリーズのルイ・ルテリエ監督がメガホンを取り、ドミニク役のビン・ディーゼルをはじめ、ミシェル・ロドリゲス、タイリース・ギブソン、クリス・“リュダクリス”・ブリッジスらおなじみのキャストが集結。また、新たな顔ぶれとして、ファミリーを次々と襲うダンテを演じるジェイソン・モモアや、オスカー女優のブリー・ラーソンが参戦した。

(引用:映画.com)

感想・ネタバレ

本作の特徴を端的にまとめると、
MCU(インフィニティ・ウォー)+007+M:I+ダークナイト
ここ10年余りの流行をすべて取り入れた、足し算映画でした。

本作のサプライズは二か所。

◎ジゼル・ヤシャ(ガル・ガドット)の復活

◎ルーク・ホブス(ドウェイン・ジョンソン)の再登板

ワイルド・スピードといえば、作中で一度死んだはずのキャラクターを蘇らせる(?)ことで有名。

『ワイルド・スピード SKY MISSION』で葬儀すら済ませていたはずのハン(サン・カン)が、なぜか『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』では再登板。

なぜ生きている?ドムが日本へ遺体を引き取りに行った場面もあるだろ!!
なんてツッコミはナンセンス。復活は賛否を呼んだが、個人的には嬉しかった。

そして今作では、なんと「EURO MISSION」でハンを守るために死んだはずのジゼルも生きていた!

本作のラスト、レティ(ミシェル・ロドリゲス)とサイファー(シャーリーズ・セロン)の前に現れたのは、潜水艦とそれに乗り込んだジゼルだった。なにやらサイファーとの企みがあるようで、それは次作へ持ち越し。

そしてエンドロール中に最大のスプライズ。ホブスが再登板!!ドウェイン・ジョンソンとヴィン・ディーゼルの不仲が叫ばれて久しいが、恐らくそのごたごたも一定は解消したのだろう!!(希望的観測)。

だってあれほどドウェイン・ジョンソンはヴィンのことを口撃していて、「絶対もうシリーズに出ない」なんて言って、DC映画でも一波乱巻き起こして、もうこのドル箱俳優はダメだな( ;∀;)なんて思われていたのに、まさかの再登板ですよ!!これも嬉しいサプライズでした。

しかもホブスの登場の仕方は一定の物語的整合性がある。「~MEGA MAX」で麻薬王レイエスにとどめを刺したのがホブスという設定。うんうん、いいんではないか。

ということで、次作(最終作)は、

ジェイソン・モモア(ダンテ)
vs
ヴィン・ディーゼル、ミシェル・ロドリゲス、ジェイソン・ステイサム、シャーリーズ・セロン、ブリー・ラーソン、ガル・ガドット、ドウェイン・ジョンソン

なんてことになりそう!いやー、モモアさん辛いね!!

実は筆者、141分のうち、120分は退屈でした。

今作の監督は「トランスポーター」シリーズのルイ・ルテリエさん。ここ最近は代表作がなく、抜擢だと思います。そもそもジャスティン・リンが脚本に回っているので、それでお鉢が回ってきた格好です。

「ICE BREAK」や「ジェット・ブレイク」に比べると、アクションシーンには一定の落ち着きが戻り、本来のカーアクションに多少戻った印象です。それは良かったと思います。潜水艦や宇宙まで出してしまうと、先はないと思うので…。

本作の背景にあるのが、シリーズ5作目の「MEGA MAX」です。当時は金庫を引っ張りながら高速道路を走りましたが、今回はヘリコプターになっています。

アクションに次ぐアクションの連続ですが、正直目新しいビジュアルがあったかというと、微妙でした。あえて5作目を再構築することで物語に意味は持たせていますが、「SKY MISSION」の時のような爽快かつド派手なアクションではなかったかな、と……。

イタリアの遺産を壊しまくる鉄球爆弾シークエンスは既視感が。

白眉はジェイコブ(ジョン・シナ)のシーン全体ですね。『ピースメイカー』でも感じましたが、ジョン・シナの周りには優しいオーラが纏わっているので、リトルBとのバディ感、そしてラストにリトルBと兄のために命を投げ出すところは決まっていました。このあたりのシーンはもろに『マッド・マックス 怒りのデスロード』感がありましたが……。

ダンテは、自分の父親を殺された苦しみを味わせるために、あえて同じような環境を作り出している傾向があります。

本作は正に「ファミリー」の物語です。ダンテは、ドムとそのファミリーによって、自分の父親を殺されました。

その復讐として、今後はドムの息子・リトルBを付け狙います。皆が家族のために行動しているのですね。デッカード・ショウですらそうで。

ダンテの悪党ぶりをどう評価するかで、本作の印象が全く違ってきそうです。

本作は『アベンジャーズ・インフィニティ・ウォー』さながらに、悪が勝利して終わります。

ドムの大半の仲間は倒されてしまい、ドムは喪失感を抱えます(まあ、みんな死んでないのでしょうが……)

そう、本作の問題点というかシリーズの問題点として、死んだはずのキャラクターを復活させているせいで、大事なキャラクターが死んでもそこまで喪失感を感じないのです、観客は。

どうせローマンとかテズは生きているに決まっていますし、リトルBも最後まで生きるでしょう。このあたり、緊張感がシリーズからなくなってしまったのではないかと思います。

ダンテが、どちかというとおちゃらけたキャラクターで常にふざけているため、終始小物感があります。なのにもかかわらず、最終的な結果としては大悪党です。このギャップをどう見るか……。

ダンテが、捉えた兵隊たちを拘束してマニキュアを塗っていたシーンはめちゃくちゃ良かったです。ああいう残虐性がもっと見えればよかったですが、ワイスピですからね……。

あと、ダンテの存在は本作から考えられたものです。「~MEGA MAX」にはもちろんダンテは登場してません。なので、ダンテがどのくらい父親のことを想っているかが、よくわからなかったのは正直あります。そりゃこれだけ死に物狂いでドムを追いかけているのだから、よっぽど父親のことを好きだったのでしょうが、あの父親の何を好きになるだろう……。

あ、基本的にはダンテは遠巻きからドムたちを追い詰める、という設定は良いと思いました。ボスがのこのこと相手の懐に入るばかりだとリアリティがないので……。

ダークナイトのジョーカーのように、トロッコ問題を突き付ける人物ですね。

やはり最後の展開。ダムのシークエンス、ダンテの勝利、ジゼル、ホブスの登場と、20分間がめちゃくちゃ面白く、ここで評価がかなり上がりました。

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終わりに

ここ数作のシリーズ作品はどれも消化不良気味の作品でしたが、『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』はまごうことなき快作です。

次作は2025年の公開予定。待ちきれません!!

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漫画や映画などエンタメ作品に取り憑かれた編集者です。

編集歴15年以上。大学卒業後、出版社に就職。雑誌や漫画、ビジネス書などの編集を経験。これまで手掛けた作品は50作以上。

幼少期から本に囲まれる生活を送る。年間の読書量は漫画100冊、書籍30冊程度。映画の鑑賞本数は年間100~200本程度。自分が「これは面白い!」と思った作品を(押し付けがましくないように)人にオススメするのが生きがいで、このブログを始めました。

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