【パトロン次第?】『いつか死ぬなら絵を売ってから』【ネタバレ】

いつか死ぬなら絵を売ってから  漫画

こんにちは。漫画大好き編集者のグルリンゴ(@entame13423)です。

今回ご紹介するのは、「アート」と「お金」の関係に切り込む『いつか死ぬなら絵を売ってから』です。

1P目の「大抵のものは窓の向こうにあって手に入らない」という言葉が、作品を読み終えると何重にも意味が浮かび上がります。
主人公は貧困。かたやパトロンは大金持ち。二人の関係から芸術の真価を探る作品です。

グルリンゴについて


★出版社での編集者歴15年以上。漫画、ビジネス書などの編集を経験。
☆年間の読書量は漫画100冊、書籍30冊程度。映画の鑑賞本数は年間150本程度。
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『いつか死ぬなら絵を売ってから』感想(ネタバレ)

個人的星取

3.8 主人公の設定が素晴らしい。

Amazon星取

2023年6月26日 
☆:4.8
レビュー数:117

作者紹介

ぱらり:ミステリーボニータにて『いつか死ぬなら絵を売ってから』連載中。
作品一覧はこちらから。

あらすじ・概要

ネカフェ暮らしの清掃員・一希の唯一の趣味は絵を描くこと。ある日、妙な青年に絵を買わせてほしいと頼まれ……!? 窓越しの遭逢が、人生を描き変える――!!

(引用:Amazon商品紹介ページ)

感想・評価

なぜこの絵に高額がついたのか

冒頭のカットバック。主人公・一希の絵が1億2000万で売れたことがわかります。
そこまでの道のりとは。

なぜ彼はネカフェ暮らしなのか。なぜ小さいノートに絵を描くのか。なぜ安物のペンを使うのか。なぜ描いた絵を捨てるのか……。
れは一希が児童養護施設出身であることが関係しています。

成りあがった美術家の経歴で大事なこととは。それはパトロンからの申し出。美術への造詣。界隈へのコネクション。そして資金を持つものに見いだされること……。

価値を決めるのは、美術史的価値と市場価値。

一希は、パトロン・嵐山に見いだされます。

自由に絵は描きたい。でも金は欲しい。

「描かずにはいられない。でも、お金は欲しい」
一希のこの矛盾のような思いが、嵐山というパトロンとのタッグに繋がります。

しかし嵐山には本当の目的は別にあるようで……。

こういった美術的価値の話になると、どうしても業界の暗部をえぐるようなテーマになりがちですが、本作はパトロンと芸術の価値の決め方を、ある程度明るく書いていこうとしているのかな?という印象です。
だからこそ、冒頭からカットバックがあり、明るい未来を最初に提示したのではないかなと。

『いつか死ぬなら絵を売ってから』お得に読む方法

私が調査した結果、以下の方法が最もお得です。

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終わりに

今回は『いつか死ぬなら絵を売ってから』をご紹介しました。

1巻だけではまだまだ謎が多い本作。
華々しい経歴の美術家と対比して、一希は児童養護施設出身で使える経歴はないに等しい。
そんな人物がいかにして成り上がるのか。今後が楽しみな一作です。

ぜひご一読ください!

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グルリンゴと申します

漫画や映画などエンタメ作品に取り憑かれた編集者です。

編集歴15年以上。大学卒業後、出版社に就職。雑誌や漫画、ビジネス書などの編集を経験。これまで手掛けた作品は50作以上。

幼少期から本に囲まれる生活を送る。年間の読書量は漫画100冊、書籍30冊程度。映画の鑑賞本数は年間100~200本程度。自分が「これは面白い!」と思った作品を(押し付けがましくないように)人にオススメするのが生きがいで、このブログを始めました。

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