こんにちは。漫画大好き編集者のグルリンゴ(@entame13423)です。
今回ご紹介するのは、『うさぎドロップス』の宇仁田ゆみさん最新作『縁もゆかりも』です。
出戻り女性の実家暮らしを描いた本作。
こういう設定の場合はネガティブな場面が多くなりますが、本作は実家暮らしをすることで呼び起こされる記憶をテーマにしていて、ポジティブな側面が強いです。
『縁もゆかりも』感想(ネタバレ)
個人的星取
☆4.2 さすが、言葉にできない機微を捉えています。
Amazon星取
2023年6月14日
☆:4.6
レビュー数:3
作者紹介
三重県うまれ。1998年にヤングアニマル(白泉社)掲載の『VOICE』にてデビュー。
その後、2005年~FEEL YOUNGにて連載した「うさぎドロップ」(祥伝社)が2011年に実写映画化、TVアニメ化。
(引用:Amazon商品紹介ページ)
あらすじ・概要
43歳のシングルマザー、「地元」へ帰る。
主人公の瑠璃(ルリ)(43)は、
「シングルマザーになる」という大きな決断をしたばかり。
思春期の一人息子を連れて帰ったのは、
年老いた母が一人で暮らす地方の実家。
高校卒業以来となる地元へと戻った彼女の前に、
なんと兄まで娘を連れて出戻ってきて…!?
思わぬ形で始まった「2度目の実家暮らし」は
忘れかけていた感情や涙を呼び起こす…!
(引用:Amazon商品紹介ページ)
感想・評価
離婚を決意し、ひとり息子のヒイロと実家に引っ越すことになったルリ(43歳)。
帰省してみると、なんという偶然。兄の誠治も、ヒイロと同い年のあさぎを連れて実家に出戻りしていた。妻との別居を理由にーー。
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宇仁田さん、目の付け所が流石としか言いようがありません。
冒頭、ルリがヒイロと並んで歩いているときの、「あーほんと楽になったなー」の一言。
ヒイロが小さいときは、帰省するのもひと手間。なかなか前に歩いてくれず、電車のなかでも周囲に迷惑をかけないか、緊張がとけなかった。
そんな子供が中学生になり、一緒に並び歩き、荷物を持ってくれるまでになる。
感慨深い。実家への帰り道だからこそ、この感慨は生まれます。
本作の白眉は、ラストの「最近の若い人の歌の歌詞がうまく聞き取れない」パートです。
ここでも、ルリは育児のなかでイヤホンを使ってこなかったという描写があります。
これも共感度が高いです。一度イヤホンをつけないことを決めると、子供が大きくなっても「聞いてるときに何かあったらいけない」と、使用がおっくうになるのです。うー、わかる。
そして二人の子供たちに感化され、久しぶりに音楽を集中して聞くルリ。その目には涙が。
そう、彼女は取り戻しつつあるのです。
何が好きなのかもわからなくなってしまった大人が、大切な何かを取り戻す話。
『縁もゆかりも』お得に読む方法
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終わりに
今回は『縁もゆかりも』をご紹介しました。
うまい!!!の一言に尽きます。
大人になってわからなくなってしまった大切な「何か」を、言語化、漫画化してくれた作品です。
ぜひご一読ください!
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